【ビール】製造工程・・製麦工程と麦芽とは?

 

・ビールはどんな製造によって作られているの?

・ビールの製造工程は?

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

ビールの製造は「製麦→仕込→発酵→ろ過など」といった製造工程を経て作られています。

 

 

ビールの製造とは?

イメージしやすいように簡単な話をしてみましょう。

ビールを製造するためには「麦」が必要ですが、そのままでは使いづらいので麦の芽(実?)の部分を使いそれを湯にいれます。

イメージできていますか?

麦を湯に入れ、そうすると麦から糖分がでてきます。

 

麦から糖分が出てますが、そこに今度はビールに必要な「ホップ」を入れます。

そして、それらを煮込んで冷やし発酵させあとは熟成をすればビールは完成します。

難しく考えずに大体のイメージを持つといいでしょう。

 

「麦を煮て糖分を出してホップを入れてまた煮込んで冷やして発酵して熟成」

分からないまま文章を見てもイメージしづらく分かりづらいので、上記のように料理をしているようなイメージを持つといいかもしれません。

少しでもビールの製造についてイメージができたでしょうか?

分からなくてもこれからゆっくり説明をしますので参考にしてみてください。
これを見ると今まで以上にビールを味わいながらおいしく飲む事ができるかもしれません。

 

 

ビールの製造工程

 

①製麦工程

②仕込工程

③発酵工程

④ろ過工程

冒頭でも述べましたがビールの製造工程は上記のような流れを経ることになります。

 

このページでは一番最初の工程である①製麦工程について紹介をします。

 

 

ビールの製造工程:製麦工程

製麦工程を一言でいえば、麦から

製麦工程と聞くと難しそうですが・・

このように麦がありますが、このまま使うわけにもいかないので・・

この先の実の部分だけを使います。

 

工程・・浸麦(しんばく)

麦の実の部分を水につけて芽を出させますが、そのまま水につけっぱなしだと苗になってしまいます。

水に浸けるのは大体2日~3日ほどですが、麦は水をたくさん含んでいる状態になっており、また浸けっぱなしだと麦も生きているので時々水の入れ替えをしてあげます。

 

工程・・発芽(はつが)

水をたくさん含んだ麦を今度は息がしやすいように風を送りますが、麦は生きているので当然呼吸もします。その際ガスなどが出るので麦を時々混ぜてあげます。

このように麦が発芽をしやすい環境を作って発芽を促進させますが、この工程は大体5日~7日程度かかります。

発芽がすすむと麦から根(根芽)が出てきます。

そのままにすると上記画像の右のようになってしまい、それではビールを作ることができないので、少し根が出てきたところで成長を止める必要があります。

どこの辺りでとめると思いますか?

芽が出てしまう前の状態なので・・一番左の状態でとめる必要があります。

 

工程・・焙燥(ばいそう)、除根、焙煎

発芽の成長をとめるためには熱が必要なので、麦に「50度~80度の熱風」を与えて乾燥させていき、これを焙燥といいます。

次に発芽をさせると根(根芽)が出て、これは苦味があるので取り除く必要があり、これを除根といいます。

焙燥と除根が終わり最後に麦に「80度~220度の熱風」を与えますが、これを焙煎といいます。

この焙煎の仕方によってビールの味は大きく変わり、温度を正確に管理することができないとおいしいビールはできません。

 

上記2つの画像は「焙煎」の仕方によって変わります。

80度~100度は低温焙煎は淡い色をした麦芽(左画像)となり、160度~220度のような高温焙煎だと濃い色や黒い色の麦芽(右画像)となります。

 

 

このような製麦工程を経て「麦を麦芽」にすることができます。
そして、この麦から麦芽にすることを『モルト(malt)』といいます。

ビールにはモルツがありますが、ここから取ったのではないかといったことも分かりますし、この製麦工程にモルツのおいしさの秘訣や製麦工程にモルツの思いがあるのかもしれません。

 

製麦工程以降の工程にも様々な工程があるのですが、麦芽にするだけでも大変な労力を必要としていることが分かります。

 

 

ビールの製造工程 製麦工程まとめ

以上、ビールの作り方である製造工程である製麦工程ついて紹介をしましたがいかがだったでしょうか?

ようやくビールの原料の1つである麦を麦芽にすることができましたが、それまでに水に浸ける上では麦は生きているのでそのまま浸けっぱなしにしてまうと使い物にならないので水の入れ替えをしました。

次は送風を与える事で麦が成長しやすい環境を作りましたが、ここでも麦から芽が出過ぎないように注意をする必要がありました。

そして、成長を止めるために温風を与えたり、麦の根を切り取り、最後に温風を与える事で麦芽を作ることができました。

これら一連の工程を「製麦工程」ということで紹介をしました。

 

さて、次は2番目の工程の「仕込工程」について紹介をします。